ストレス診断で病気を予防|医療機関ナビゲーション

女の人

環境と心身の健康

下を向く女性

人間の適応能力とその限界

ストレスはさまざまな病気の原因となります。よく知られているところでは、過敏性腸症候群や胃潰瘍、十二指腸潰瘍といった消化器系の病気が挙げられます。胃や腸は脳の影響を受けやすいため、精神的なストレスによって下痢や便秘、腹痛、吐き気などの身体症状にも結びつくのです。ストレスはまたホルモンのバランスを崩し、交感神経系や自律神経系を狂わせることがあります。血圧や血糖値の上昇は脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病などを招きかねません。さまざまな原因による頭痛、不眠や食欲不振などの症状もストレスが関わっていることは多いものです。何かと悪いイメージで捉えられがちですが、人間にとって適度なストレスは欠かすことができないものです。重すぎない程度のストレス環境下で生活をしている間が、心身ともに最も健康的だと言えます。他の動物と同様、人間も高度な適応能力を備えています。さまざまな環境に適応することにより、人間は心身ともに強度を増していくのです。しかしながらその適応力にも限界があります。心や体の病気の多くは、心身へのストレスが限界を超えたことが原因となって発症すると考えられています。診断の際に医師は患者の生活習慣や既往歴、家族歴などを調べ、症状の原因を突き止めます。その際にはストレスが重要な診断材料を提供してくれることも少なくありません。ストレス診断は治療方針を決める上でも、それだけ大きな比重を占めているのです。

負担を和らげる

ストレスが原因となって実際に身体器官の疾患が発生している場合は、それぞれの部位に応じた医療機関で適切な治療を受ける必要があります。しかしながら、内科等の診察や検査で必ずしもそうした異状が見つかるとは限りません。肉体的な疾患が見つからない場合でも精神的な原因により、身体症状が出る場合もあるからです。そのようなケースでは、内科等で処方され薬を服用しても症状が改善しないことが多いものです。ホルモンのバランスや交感神経系、自律神経系が乱れた状態が長期間続けば、内臓や血管などの疾患にもつながりますが、それ以前に身体症状が表れる例も珍しくありません。以上のような症状が見られたなら、むしろそれを幸いとして適切な治療を行うことにより、心身の健康回復も実現できるのです。心療内科ではこのような症例を専門に取り扱っています。現代の複雑な社会で生きていくためには、諸々のストレスも避けては通れません。重すぎる荷物を背負い込んでしまった身体は、さまざまな形でメッセージを発します。心療内科の医師はそのメッセージを正確に読み取って診断を下し、患者の荷物を軽くするための治療を行うのです。紛らわしいメッセージに惑わされないことが、心身の健康を取り戻すためにも重要なのです。ストレス診断のプロは心療内科ばかりではありません。身体症状よりも精神面の症状が強く自覚される場合は、精神科の方が相応しいこともあります。どちらのケースでも、正確な診断をしてもらうためには医師を信頼し、自身のストレスを正直に打ち明けることが大切です。